想いを込めて切り出すものー2020年、新しい春に寄せて

朝から日曜美術館皆川明の特集を観る。皆川さんの手から紡がれるのは布地のかたちをした物語。人生の残り時間を意識して、心象世界を描くドローイングなど表現の幅を拡げている姿にはっとする。

新年がはじまって5日。帰省から戻り、自室を今一度整頓。これまでだったら何日も置きっぱなしにしていた旅行鞄をすぐに片付けることができた。目と手の届くところに資格取得のための教材を用意し、仕事と生活のための環境を整える。

今年の仕事面では、そろそろお勉強ばかりはお仕舞い。全体を俯瞰する立場で物事を計画し、実行し、まとめてみたい。興味をもって続けてきた自然環境と生き物をつなげる世界の仕事を、もっと楽しんでやりたい。私生活では、趣味として続けている植物採集や切り絵に取り組む時間をつくりたい。昨年は彫刻をしている友人の個展を観に行ったり、日本画を描いている友人の作品をみたりして、やっぱりつくることっていいなと思えた。しばらく遠ざかっていたスケッチも再開しようと思う。

明日からは仕事。冬休み残り一日を、楽しんで過ごす。

激走の2019年、そしてこれから

12月も半ばに入ったので、例年通り今年の総括を。

ひとことで言うなら、アップダウンの激しい山を走り抜けたような一年だった。

年明けから春はいつものことながら職場の繁忙期、それでも成果を出して(残業も詰んで)年度末を漕ぎ切った。春先は調子の悪い時もあったがなんとか仕事には行き、気候が落ち着いてからはCADの習得と転職活動。秋には転職し3か月の奮闘、そして今は来月から始まる仕事を待つ身だ。書いていると人生の歯車が物凄い速さで動いているように感じる。ゲームでいうなら次のステージへ進んだという感覚。己の体力は20代半ばがピークだったことに過ぎてから気付くが、30代は経験と知見を武器にして歩いていける。まだまだ新しい事は覚えられるし冒険もできる、でも、もうそろそろリラックスして仕事に取り組みたい。いまは模索の時期。

ちゃんと、楽しいこともあった。春の忙しさの合間を縫ってつるし雛をつくった。夏は職場の同僚と毎週のように飲みに行っていた。秋のラグビーW杯はいち「にわかファン」として大いに楽しんだし、冬のはじめに江ノ島へ日帰り旅行もした。繁忙期の終わりの深夜、桜を眺めながらホテルまで歩いたこと。台風が過ぎ去った日の夜、ラグビーをテレビ観戦したこと。久しぶりの新人生活。みんな忘れがたい思い出ばかり。

来年はどんな年になるだろう。どうかわってゆくのだろう。思い描く日々がまた始まる。

読了した本

 

ロッキング・オンの時代

ロッキング・オンの時代

 

 「ロッキング・オンの時代」橘川幸夫・著を読了。読者投稿型の音楽雑誌「ROCKIN’ ON」を作った渋谷陽一岩谷宏松村雄策橘川幸夫の、学生時代から始めた雑誌作りの思い出話。本筋からは逸れるが、橘川が真崎・守とコラボレーション作品をつくったくだりで、「人と人が出会って、一生のうち一つでも2人で作った作品が生まれたら、それは何よりも幸福なことである。」と書いているところが、特に心に残った。ひとりではなくだれかとなにかをつくることは奇跡だと、年を重ねるごとに痛感している。

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GISの本は2章に入った。かたつむりが葉を食むように、じわじわと読む。

積読(ばかりでもと思う日々)

 

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

the four GAFA 四騎士が創り変えた世界

 

 3か月くらい前に買ったのだけどまだ序章くらいしか読んでいない。その気になったら2時間くらいで読むはずなんだけど。

 

 こちらは完全に未読。年内には手をつけたい。

 

在野研究ビギナーズ――勝手にはじめる研究生活

在野研究ビギナーズ――勝手にはじめる研究生活

 

 気になっていたので手元に置いた。来年の自分のテーマは「在野研究者であれ」。(このことについては別日にもう少し詳しく書く)

 

四訂版 GISと地理空間情報: ArcGIS10.3.1とダウンロードデータの活用

四訂版 GISと地理空間情報: ArcGIS10.3.1とダウンロードデータの活用

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 古今書院
  • 発売日: 2016/03/18
  • メディア: 単行本
 

 あとはもうこれ。これを読んで良い加減のところまで進めるのがタスク。興味はあるけど業務にかまけて手をだしていなかったArcGIS。昔ちょっとだけやったことのあるArcGIS。新しいソフトの習得なんて20代でもあるまいし…とすっかり弱腰になっていたが、この夏は積年の課題であったCADを克服できたことが自信になった(毎日長時間やるのは身体に堪えるが)。今後20年くらいのために身につけておきたいスキル。それは今取りに行く。

雨、草木の匂い

あたたかい。晴れると言っていた天気予報は、しかし曇天のまま。早起きしてテレビを観て、ごはんの後は古書店とホームセンターへ。骨董の本とねじを買う。帰宅後ベランダに出て草木の手入れ。開け放した窓から、終わりかけのフジバカマと河原撫子が甘く香る。隣の家の柿にヒヨドリメジロが来て、かわるがわる実をついばんでいくのを見る。秋ももうすぐ終わり。

くち紡ぐ

おそらくひと回りほど年下の、先輩と打合せをした。先輩が全然口火を切ってこないので、こちらから沢山言葉を投げかけることになった。年上の後輩に遠慮するタチではないと知っている。積層した経験に自信はあるはずなのに。立場から逃げているだけだと分かるし、少しはリードして欲しかったけど、だまっていた。先輩から辞めそうな人間の匂いがうっすらする。数年は持ち堪えるだろうこともわかる。先輩は上を目指してはいない。出世したり、新人の面倒を見たり、誰かから頼りにされたりすることを、望んではいない。

疲れがどっと出た。早く寝ようと思った。

論理の積木は青空に続く

11月になった。契約更改の時期だ、と思ってふと、ああ転職したんだっけ、となる。今日ははじめてCADを使わず設計の思考部分のみの作業をした。設計のエビデンスを積んで、結論を描くためのストーリーを組み立てる。前職でも夢中になって取り組んだ論理構築、これがたまらなく愉しい。難しい折り紙を折る時や、長い文章を書く時にも似た、「どうやってこのかたち(結論)にするのか」「どうすれば筋道通った順番になるのか」という謎を必死になって考えて、シャーペンを走らせて消しゴムを躍らせて、頭の中を整理していく。キーボードを叩いているだけでは正解は導けない。高速でひたすら文字を書き模式図を描き、要らないものは捨て、ベクトルを揃えて順番を入れ替えて。

考え抜いた先、謎の解ける瞬間は、霧が晴れるように眩しい。分からないことはわかるようになるために在ったのだと、ひとつ論理を構築する度に思う。